おねー玉愛の小部屋

東京駅でぼーっとしてたら
見知らぬおなごが近づいてきたの
『おねー玉さんこんにちはー』
誰だろうと思いつつ
私の名前を知ってるので
会社の人だと思ったわけ
最近東京駅にいると

昔同じ職場だった人がよく話し掛けてくるの


あー辞めた人かー
でも名前が思い出せない
誰だろ誰だろ…
脳みそフル回転でそのおなごの名前を思い出そうと頑張る私


『おねー玉さん私のこと分かります?』
ギャーきたよ!
「もちろん分かりますよー今日はなぜこちらに?」
こうなったら会話から探るしかないわ


『東京駅で人と待ち合わせして銀座へ用事を済ませに…』
さっぱり誰だか分からない
わざわざ私に話し掛けてきたのだから
私に好意をもっているのよね
しょうがない
いつか思い出すでしょ
その時はそれで別れて
私もそのおなごの事を
すっかり忘れていた3日後
おなごの正体が判明!


いつも行く得意先の受付け嬢だったのよ!
顔見て思い出したわけじゃないわ
受付け嬢のまわりのおねーさん達が
東京駅での事を言ったからわかったの
分かっても涼しい顔で帰りぎわに
受付け嬢のそのおなごに思わせ振りな含み笑いをかけて去ったわ
いかにも最初から知ってたんだよという雰囲気を醸し出して


名前なんか思い出すわけないのよ
私その受付け嬢の名前知らないんだもの
いやー誰かわかってスッキリしたわー